アイデンティティーの意味
アイデンティティーとは?日本語にすると、自己同一化要素という意味になるのですが、わかりやすく言うと「自分は誰か?」という自分をどう認識しているのか?です。
「私は何をやってもダメだ」というアイデンティティーの人と、「やってみないとわからない」というアイデンティティーの人とでは当然、行動も成果も変わってくるように・・
アイデンティティーは望む人生を生きる上で、問題を解決する上で最も重要な要素だとNLPでも心理学などでも言われています。
例えば、性同一性というのはジェンダーアイデンティティー
と言われていて、「自分の性別をどう認識しているのか?」が生物としての性別ではない自己認識でうまれた性別だからうまれるのです。
実際に性別でさえも超えるくらいアイデンティーというものが僕らの人生を大きく左右すると言える一例ですね。
アイデンティティーの喪失(クライシス)とは?
そして、これまで自分自身で信じてきたアイデンティティーを喪失する心理現象をアイデンティティークライシスと言います。
例えば、これまで何も自分は何者か?を考えなかった人が「自分は何者なのだろうか?」「自分はこの社会で必要なのか?」という疑問を抱きはじめた時。
他にも、これまでは「自分は社会に貢献する人間だ!」というアイデンティティーをもっていたけど、何かのミスや事件によって誰かに大きな迷惑をかけた時や自分のやってる事に疑問を持ち始めた時。
自己認識の崩壊がおこり、自殺を考えたり強い無価値感を感じる危険な状態に陥ってしまいます。
アイデンティティーはそれほど僕たち人間の人生に大きな影響を与えることなのです。
しかし、目に見えないため認識できない人がほとんどです。
アイデンティティー喪失・崩壊の原因
そもそもアイデンティテーというのは、過去の経験・現在の状況から作られるか?自分の目的や目標から作るのか?の2パターンがほとんどです。そのため・・・
1.環境や状況の変化
2.目標・目的達成の後
3.一般常識と自己の乖離
が原因によっておこる場合が多いです。
原因事例1.望んで始めた仕事がこんなはずじゃなかった。
例えば、僕は仕事人間だったのもあってもっと自由に時間もお金も使えるようになりたい・・・そうすればもっと精神的にも余裕をもって生きられるな。と思ってWEBで起業しました。
まずは稼ぐために勉強して実践だ!俺ならばやれる!本気でやるぞ!と。しかし、実際にお金は稼ぎはしたのですが、いつまでたっても時間的に余裕になることはありませんでした。
その結果・・定期的に無気力状態になってたんですね。
だから一定以上に稼ぐこともできなくなったし稼げば稼ぐほど時間の余裕はなくなっていったのです。
僕が作ったビジネスはアイデンティーティーの通り
「俺ならばやれる!」→「俺以外の人はできない。」
「本気でやり続ける」→「そのままやり続ける。」
だったんですね。
まずはお金を稼ぐ力をつけようと、アイデンティーを設定していたので本来の目標を忘れてしまって達成はしたことによる無気力感。本来の目的に合わないアイデンティティーだということをすっかり忘れていたのです。
このように、目標や目的の実現による喪失感
目的や目標に合わないアイデンティティーによる喪失感
はアイデンティティークライシスをおこす可能性があります。
原因事例2 母親になる。
そして、これまでは社会人・妻だったのが母親になり子育て中心の生活に強制的になってしまうことによって・・これまで仕事で積み上げてきた「自分らしさ」恋人からの関係によって積み重ねあげてきた「私らしさ」を喪失した感覚を感じる場合です。
母親になるというのは、これまでの恋人や妻。
そして、仕事での役割を失う事になることにつながります。
なかには趣味も失う人もいるでしょう。
明らかに優先順位が子育てが第一優先になってしまうことによって、これまで自分を支えていた自己認識が喪失した感覚になるのです。
これと同じように環境の急激な変化。
役割の急激な変化。
転職や引っ越しなどはアイデンティティークライシスの要因になる可能性があるのです。
原因事例3.学校教育に合わない学生
たとえば学校は、子供にとって勉強をしてスポーツをし協調性を身に着ける場として国民の義務とも言われています。
つまり学校教育はうけなければならないものです。
しかし、軽いPTSDやHSPなど・・他にも自分の能力や特性と環境が合わない場合に自分自身のアイデンティティーを疑います。
・自分の特性と学校の環境
・自分の性格と押し付けられる母親像
・自分の得意と職場環境
があまりにも乖離してしまう場合「自分は〇〇失格なのか?」とアイデンティティークライシスをおこしてしまうのです。
アイデンティティーの喪失というのはこのように「自分らしさ」と「社会」の乖離。
「自分の求めているもの」と「現在の自分」との乖離によって失われたあなたらしさなのです。
しかし、これは決して悪いことではありません。
アイデンティティークライシスを克服する方法
実際、僕自身はこれまで学生の頃は社会に自分が合わせられないことでアイデンティティーを喪失してうつ病・引きこもりになり。
起業してから求めていたものと現実でアイデンティティーを崩壊させられ、そして最近までまたアイデンティティークライシスがありました。
そうやって何度も繰り返しアイデンティティークライシスを克服してきた今。
これは決して悪い事ではないと思っています。
なぜなら新たなアイデンティティーの創出ができるからです。
つまりは、自分自身を大きく成長できる機会を与えられているわけですから最初は落ち込んだり無気力感を感じるかもしれませんが・・決して悲観する必要はありません。
そこで今回、アイデンティティークライシスの基本的な克服法を紹介していきます。
STEP1.本音で自分が本当に望んでいる事を決める
まず、最初のステップは自分が本当に望んでいるもの・望んでいないものを素直に本音で考えましょう。
ここでのポイントは「あなたが」です。
家族であれ友人であれ上司であれ、、誰かが望んでいるものではなくあなたが求めているものを明らかにしてください。
その最大のポイントは
「今のあなたの状況で望んでいない事は何か?」
を書き出すことです。
アイデンティティークライシス状態は自分らしいと思っているものを喪失している状態です。そこで、誰かの求めているものは一切いれず誰かにどう思われるのか?なんてまずは考えないでください。
母親ならば「私にとっての理想の母親像」
を見つける必要があります。
望んでいるものよりも望んでいない状況を考えた方が早い人が多いので望んでないことを箇条書きで書いていきましょう。
STEP2.どんな自分になれば実現可能なのか?
そしたら続いて新しいアイデンティティーを設定していきましょう。
つまり「どんな自分でありたいのか?」を決めるのです。
そのためには、STEP1の求めている状況を実現できる人は「自分自身のことをどう思っているのか?」「自分は何者だと思っているのか?」を考えるのがいいでしょう。
これによって新たなアイデンティティーが確立するはずです。
「〇〇(目標)のために〇〇(アイデンティティー)な自分になる」
この一文にいれていきましょう。
これだけでかなり力が湧いてくるはずですが、ここで気を緩めてはいけません。
STEP3.現実で変化を起こす
アイデンティティーを決めて宣言したからと言って本当にそうなれるわけではありません。多くの場合アイデンティティーは、過去の経験の積み重ねから形作られるものです。
それに頭で考えた事なのでしっくりこない。
という場合もあるでしょう。
特に最初は難しいです。
そのため、新しいアイデンティティーに変えた事による自らの選択や行動に変化をおこしてください。
最初からうまくいくわけではないのでリスクの低い所からでいいです。「今まで挨拶しなかったのを挨拶してみる。」というところからでもいいので小さな変化をおこしていきましょう。
そして、少しずつ行動の変化を大きくしていきましょう。また、最も簡単な方法があります。それが、「環境を変える」ということ。
環境に人は影響されるので自分がありたい姿を目指している・・または目標を達成している人達の環境に身を投じましょう。
アイデンティーは人生に大きな影響を与える
さて、今回はアイデンティティーの意味とアイデンティティークライシスについて解説をしてきました。
ここまで読んでいるあなたは・・アイデンティティーがいかに僕ら人間の人生に大きく影響を及ぼすのか?はもうおわかりいただいたと思います。
でも、ほとんどの人は他人や社会に植え付けられたアイデンティティーや社会の常識的なアイデンティティーに当てはめられています。
それで快適に生きているのならばいいでしょう。
でも、そうでないのならば・・・アイデンティティーは自分で決めていきましょう!しっくりするものを探していきましょう!
あなたは誰ですか?