自己否定というのはなんとなく意味がわかるけど、自己否定感って一体なんだろうか?
自己否定感をもつと一体何が問題なの?自分の人生にどんな影響があるの?
口だけで実際には何もできないような自信満々な人を見てあんな人にはなりたくない!それならば自己否定だって悪くないと思った事はありませんか?
自己否定感の何が悪いんだ!と。
そう思いながらも押し寄せてくる自己否定感に悩まされているかもしれませんがこの自己否定感というもの。あなたの人生に結構大きな影響を及ぼすかもしれません。
そこでここでは自己否定感のその意味とアメリカの自己否定に関する心理学についての情報をお届けしていきますので是非参考にしてください。
自己否定感とは?
自己否定感というのは読んで字のごとく、自分自身を否定する感情です。
この心理状態は、自分自身の外見や周囲からの見え方だけでなく、酷くなると価値観・選択・能力・実績・経験。そして最悪、存在価値でさえも否定する感情を生み出します。
そのため・・・
- 自分がやりたい事やしたい事など行動ができなくなる
- やってみても小さな障害で諦めやらなくなる。
- 自分自身の判断も信じられず流されやすくなる。
- 誰かと比較をし自分の劣る点を探す。
- 自己犠牲をするしか自分の価値を見出せなくなる。
このように何もできなくなっていく心理が大きくなっていくのです。そして、自己を否定するほどに誰かを否定・非難する気持ちが増幅する可能性もあがるともされています。
アメリカの自己否定の心理学の3つの特徴
アメリカの自己否定感の心理学によると、この心理現象になると自分自身におこっている事や自分が感じている事を歪め・拒否をするとされています。具体的には3つの特徴があるとされているのです。
特徴.1:自己欺瞞
自己欺瞞とは?自分自身で自分を欺く事を意味します。そのため、自分自身の良心や本心に反していることを知りながらも衝動的に感じた感情を正当化します。
例えば、誰かに優しくありたいし世の中に何らかの貢献をしたいとします。
しかし、自己否定感を感じ始めると・・
それが自分には不可能であるという心の声が止まらなくなり、衝動的に誰かや何かに対して怒りを感じた時に本当は優しくありたい・貢献したいと思っているのにもかかわらず破壊的な衝動がうまれます。
そして否定感が強くなっていくと今度は、その自分の衝動的な感情を正当化し始めて「人間はこの世にはいないほうがいい」「世界にとって人間が消える事が貢献だ。」という思いが強くなってしまいます。
特徴.2:自己破壊的な拡大・最小化
自己否定感は、自己を過小評価をしやすくなります。そのため、誰かがあなたを褒めても認めても、たとえ結果が出たとしてもその評価を素直に受け取ることができません。
恋愛で言えば、魅力的な人が現れても自分は不釣り合いと拒否をしたり過度な犠牲を払おうと自分を小さくみせます。
また、逆に誰かの図星をつかれたアドバイスをされたときや、自分よりも下の人に対しては、今度は自分を大きく見せようと自分を誇示しやすくなるのです。
そのため・・・
・自分自身の良い部分に素直になれず
・自分自身の悪い部分を認めない
という誰も得をしない状態になってしまうのです。そして何よりも自らが自らを破滅においやるような選択をしてしまいやすくなるのです。
特徴.3:過去を生きる
そして特徴1と2によって、自己否定感が強くなるほどに行動や選択が「未来」に向かなくなります。そして、過去により強く目がいくようになってしまいます。
そのため、過去の事を引きずりがちです。
過去の失敗やミスを脳内で何度も何度もトラウマのようにイメージを繰り返し過去と未来が必ずしも関係していないのにも関わらず関係しているように感じてしまいます。
「昔、◉◉だったから未来も◉◉になるだろう。」
というように考えてしまうのです。更にこのままではいけないと思って行動をしても同じ行動を行います。
”同じことを行い異なる結果を期待する”
のです。そのため、また同じようにミスや失敗を繰り返すというパターンに陥ってしまってより失敗の記憶を強化してしまいます。
・・・このように自己否定感が強くなると負のスパイラルにはいってしまいあらゆる面で自己否定感をどんどん高めてしまいかねません。
そしてこれは無意識的に行ってしまい罪悪感・恥・自己嫌悪を拡大してしまうのです。
自己否定感は自己欺瞞から改善をしていく。
自己否定を克服するためには、いきつくところまでいきつくと依存症まで発症しかねません。それは、自分の弱さを認める事も自分の強みを受け入れる事も段々難しくなっていくと言われています。
そのため、底までいかないと無理だと信じられてきた部分もあったそうです。しかし、今では必要な助けを得れば絶望するところまでいかなくてもいいと言われてます。
その最大のポイントは・・・
自己欺瞞から解決していくことです。
そのために最もベストなアプローチは「本当の素直な気持ちや考え」を受け入れてくれる人と関わる事です。
・臨床心理士
・カウンセラー
・プロコーチ
・セラピスト
などがあげられますが、いい人がいればそういう方に引き出してもらう事によって自己欺瞞からは抜け出し、自己否定から逃れるための道を見出してくれるでしょう。
誰だって自己否定はします。
しかし、その自己否定は先ほどのサイクルにはいるほどドツボにはまりかねないのでいち早く自分自身で抜け出すか誰かの助けを借りるかをすることをオススメします。
もちろんすぐに解決するというものではなりません。
なぜなら・・・何年も培ってきた脳内の回路は簡単には変わらないからです。
しかし、放置をしておくとどんどんその回路が強化されていくので今すぐにでも行動しはじめたほうがいいです。
また、今あなたがそれほどの自己否定感がない場合。今は自己肯定感が高い場合でも、二度と自己否定感を感じないわけでもないです。
自己肯定感を高める習慣。
をしていないと誰だってなりえるということは覚えておいてください。
ニール・バートン博士:2015年のサイコロジー・トゥデイの記事「自己欺瞞の心理学」
Psuchology Today:2021年 The Case for Self-Denial