「自分は幸せだと思い込むためにはどうすればいいでしょうか?」
思い込みのその影響力を知った方はこのような質問をよくもらいます。
確かに、自分は幸せだ。
と思えるだけでも、あなたの人生の幸福度はあがります。
しかし、それだけでなくあなたが幸せだと思える現実が形作られやすくなるのです。
そこに関しては、思い込みの真の「恐ろしさ」と人生を破壊する6種の危険な思い込みの記事にあるように思い込みが死をもたらすのを知ればわかります。
では、どうやって幸せだと思い込ませるのか?
がこの記事のテーマです。
ただ、先に言っておきますがネガティブな事や感情を全て消そうとするのは逆効果ですからね。
そこだけは注意してご欄になってください。
幸せだと思い込む力の重要性
私達人間のすべての人類の共通の願いがあるとしたら「幸せになること」でしょう。
しかし、人間とは面白いもので
「こうなれば幸せになれる。」
と思っていたことを達成しても
必ずしも
「幸せだと感じられる」
わけではありません。
しかし、スポーツ心理学の分野の研究では、スポーツ選手だけでなくビジネスマンも幸福感がパフォーマンスを決定する。
だから、感情の状態を幸福に近い状態を維持することは自分の幸福度だけでなく、人間関係も、ビジネスも、趣味も全てにおいて最高の結果を期待することができる。
と述べているように、幸せだと思い込めるようになるほどあなたの現実は素晴らしいものに変わるのです。
そして現在。
ポジティブ心理学の学者の脳科学の研究により幸福感を維持する方法も研究されるようになりました。
これによると、私達の思考や行動をポジティブな方向に変えて習慣することによって「幸せだと思い込む」脳のニューロンが新たに繋がることがわかったのです。
つまり、、、
あなたが、今どんな状況であれどれほどネガティブでうつ病であったとしても、「幸せだと思い込む」ことは可能なのです。
では、どのように幸せだと自分に思い込ませればいいのか?
まずはその基本について学んでいきましょう。
自分を幸せだと思い込ませる3つのポイント
では、まずはあなたを幸せに思い込ませる上での重要なポイントを3つあげていきます。
まずはこの3つは注意をしておいてください。
ここを踏まえないと、次の幸せだと思わせるための具体的な方法が実践できなくなってしまいます。
1.思考をコントロールする
私たち人間は、今となってはそう簡単に生命の危険を感じることはなくなりました。しかし、本能的に人間は自己防衛本能から物事の悪い側面を見るクセができています。
そもそも思考そのものが幸せだと思い込みにくい癖をもっているのです。
この世の中は自分でコントロールできない事のほうが多いかもしれません。しかし、自分次第で100%コントロールが可能なのが思考です。
そして思考は私たちの判断と行動を生み出し結果につながります。
そのため、思考をいかにコントロールできるようにするのか?は幸せだと思い込むうえで非常に重要です。
2.人生の目的を見つける
人生の目的は必ずしも実現しなければならない大きな目標や夢ではありません。自分の人生の方向性を指し示すものであればそれは人生の目的です。
この目的があると、自分はどうありたいか?
が明確になるので自ずと自分がそういう自分であろうとするので幸福度はあがるのです。
実際、パトリック・ヒル博士の調査によると、人生の方向性を示す目的がある人は、「それをいつ見つけたのか?」に関係なく見つけた人は長生きしたそうです。
ただ注意が必要なのが1点。
この目的は、発見するものであり作り上げるものではありません。
そのため、
1.まずは今抱えている問題を解決し実現したい小さな目標を達成するということを繰り返してください。
2.自分がどうなりたいのか?だけでなく、どうありたいのか?というあり方も同時に考えてください。
この2つを同時並行で行うことによって人生の目的は見えやすくなるはずです。
私達メンタルコンサルティング協会のコンサルティングではこの両方を行うことによって「腑に落ちる人生の目的」をクライアントさん達は見つけていっています。
そして、この目的に気付いた後からは明らかに以前よりもネガティブな出来事にたいして感じる感情が前向きなものに変わっておられます。
3.ネガティブを避けない・逃げない。
幸せだと思い込もうとするときに多くの人たちがやりがちなのが、ネガティブな感情や出来事を避ける事です。
しかし、これはあまり効果はありません。
もちろん本当の危険は避けるべきですが、不安や心配事からうまれるネガティブな事は避けても逃げても意味がありません。
ネガティブな出来事や感情。
これは避けられません。
そのため、ここから逃げたり避けようとするよりも受け止めたり向き合った方が結果的に幸福度はあがるのです。
なぜなら、ネガティブを乗り越えた体験は、あなたに達成感を与え、またおこったとしても乗り越えられる確信が得られるからです。
結局のところネガティブな出来事や感情に対して何もしないよりも行動をしたほうが結果的に幸福度があがるということです。
幸せだと思い込む具体的5つの方法
それでは、続いて幸せだと思い込むための5つの具体的なアクションを紹介します。
1.PとNの比率を3対1になるようにする
2.既存の思い込みを疑う
3.ネガティブの中のポジティブな側面に目を向ける
4.自分を思いやる
5.心をオープンにして感謝を深める
それぞれ具体的に見ていきましょう。
1.PとNの比率を3対1になるようにする
「ポジティブ」の著者であるフレドクソン氏は、人生の幸福度はポジティブな経験が3割でネガティブな経験が1になるくらいが丁度いいと提案しています。
感謝・癒し・希望・愛など
これらの感情からうまれたポジティブな経験を日常的に3割感じられるようにしましょう。
たとえば、日常からおこなうなら
・挨拶をして笑顔を交わす
・友人の背中をたたく
・レジの人と冗談をいいあう
・誰かが落としたものを拾う
などでいいので、心からおこなっていきましょう。ここでのポイントはネガティブをゼロにする事ではありません。
ネガティブな事はおこります。
何もしてなくてもネガティブな感情は感じるものです。それを100%ポジティブにするなど不可能ですし、ネガティブな感情や出来事はあなたを行動に駆り立てるエネルギーなのでそれをなくすことになりかねません。
そのため、ネガティブな出来事や感情を感じた3倍ポジティブな出来事や感情を感じられる行動をしましょう。
その繰り返しが「幸せ」だと思い込みやすくなります。
2.既存の思い込みを疑う
国立科学財団によると、私達が1日に行う思考は推定12000回~60000回と言われています。
そして、そのうち80%がネガティブな思考であり
その中の95%が反復的な思考だと言われています。
騒がしいこの心のループは、過去の後悔や未来の不安の思考の癖からおこっています。
これは何がおこってるのかわかりますか?
繰り返し同じ思考を復習しているんです。
コーネル大学の研究では、人が心配している事や不安の85%は決しておこらない事がわかりました。
そして、起こった15%の心配事が実際に起こった時には、79%の人がうまく問題に対処ができ教訓を得たと感じているのです。
つまり、あなたの頭の中に出てくるネガティブな思い込みというのは無意味であり失敗するだけ無駄なことなのです。
それよりも問題なのは、その心配や不安を避け続けることです。避け続けると余計にその思い込みが現実化しやすくなってしまうのです。
そのため、あえて自分の思い込みを疑うようにする癖をつけましょう。
3.ネガティブの中のポジティブな側面に目を向ける
あなたの人生の中でおこるあらゆる出来事は、正義と悪、良い悪いと2択でわけられるものではありません。
全ての事象の中にいい側面・悪い側面があるものです。
このポジティブな側面に目を向ける癖をつけましょう。
カナダのAPA PsycNetの340人を対象とした調査で、パンデミックの中で最も効果的なメンタルを安定させる効果が高かったのがこのリフレーミングという手法です。
これを実践する習慣が出来ている人は気分がよくなりましたが、
・発散したり
・気を紛らわしたり
・状況から逃げようとした
人達はうつ的な症状が更に悪化したそうです。このリフレーミングを使うことによって、「問題を課題に」「失敗を成長に」「絶望の中に希望を見つける」ことができるようになるでしょう。
4.自分を思いやる
自分の悪い部分に目をやり欠点だと責めて、罰を与えようとするのは自分の不幸だと思い込む確実な方法です。
しかし、逆に自分を思いやれる人は逆に幸せを感じやすくなるのです。
更に・・人を思いやるとはどういうことか?
を学ぶ最良の方法でもあるのです。
そもそも、自分を思いやってあげあられない人であるほど、相手のいうことをただきいたり、表面的で分かりやすいことをしがていです。
しかし、そこに心はありません。
そのため、誰かを本当の意味思いやれるようになるためにも、自分の幸福度をあげるためにも自分をもっと思いやってあげましょう。
具体的には以下の2つの方法が一般的です。
・セルフコンパッションを行う
セルフコンパッションというのは感情を否定したり甘やかしたりするのではなく判断せずにただ向き合ってあげる事。
・自分の頭の中の批判をする人と対話をする。
自分を批判をする自分と友達のように対話をしてみてください。その批判者に名前をつけて批判にたいして疑問を投げかけたり違う側面をブツけてみてください。
これら2つの方法を活用して自分を思いやる心を取り戻してあげてください。
5.心をオープンにして感謝を深める
おそらく幸せだと感じられる最も一般的で直接的なアプローチは「感謝をすること」です。
研究によると感謝の気持ちを表現をすると、精神的な幸福感が大幅に高まり、
・他者との繋がりを感じ
・寛大になり
・健康と睡眠の質が向上
することがわかっています。
他の研究でも10週間にわたり週に1回。感謝の気持ちを文章にするだけで楽観性が高まるだけでなく、症状の悪化を書く人よりも運動をし診察をうける回数も減ったのです。
ペンシルベニア大学の研究では、これまで過去、感謝したくても感謝できなかった人に手紙を書くだけで6カ月間も幸福度が持続したそうです。
つまり、感謝の気持ちを数日おきに日記で書くだけでも幸福度はあたるのです。
これをやる上では以下のポイントを抑えておきましょう。
・具体的にする
「娘に感謝してる」ではなく「朝ご飯を作ってくれて助かった。ありがとう」
・直近のものを選ぶ
昔感謝したことではなく直近で感じた感謝を書きましょう。
・オープンにする
感謝をしなければいけないと義務感にならないようにしてください。どうしても書けないときに無理にはやらなくても大丈夫です。
できるならば相手に直接伝えられるとなおベストです。
しかし、それができなかったり言いにくいのならば紙に書き起こしましょう。その積み重ねがあなたが本当に耐えきれないほどの出来事がおこったときに支えになるはずです。
最後に:幸せだと思い込むよりも大事な事
さて、この記事では幸せだとお見込むための方法について解説をしてきました。
これら1つ1つ少しずつでも続けてください。
できるところからでも大丈夫です。
思い込みという脳の神経回路は1日では作られることはありません。
継続をすることが大事なのです。
そこに無理や我慢をしたりしても意味がないので、自分のペースで1日数分からでいいので継続していきましょう。
そして、それよりも大事な事があります。
それは、幸せだと思い込むことよりも、あなたの人生の障害となるマイナスの思い込みを外す事の方が大事です。
得る事よりも避けるべきもの。
メリットよりもデメリット。
これを解決するほうが先です、
これを繰り返し行えば、
「不幸だと思っているこの現状は必ずしも不幸ではない。」
と思えるようになります。
より地に足がついた状態で幸せだと思えるようになるので、幸せだと思い込むのと同時に進めていってください。