ドラマや漫画などを見ていると、「自分に嘘をつくな!」というセリフがあったり実際に言われ、
「自分に嘘はつくなって言われても自分のことは自分がわかってるんだから・・」
「なんとなくそれはわかるけど・・・そもそも自分に嘘をついて何が悪いの?」
と思う人もいるかもしれません。ちなみに私は直接クライアントさんにはこのセリフは言いませんが心の中で「この人は自分の心に嘘をついているんだな。」ということは多々あります。
自分に嘘をつくということを心理学的な用語で言えば自己欺瞞と言います。
そして、この自己欺瞞というのは心理学的にいえばあらゆる問題をおこしあなたの精神を破壊する可能性もあるのでできるならばやめた方がいい事の1つです。
そこでこの記事では・・
- そもそも自分に嘘をつくとは?自己欺瞞の事例を紹介
- 自分に嘘をつくとどんな問題があるのか?
- なぜ無意識的に自分に嘘をつくのか?その根本的な原因
についてシェアをしていこうと思います。
この記事を読んで自分に嘘をつかないように気を付けてもらえば、これまでよりもずっと気持ちを楽によりよい人生を生きるキッカケにはなるはずです。
自分に嘘をつくとは?
自分に嘘をつくというのは、心理学的には自己欺瞞とも言われていて自分の両親や本心に反していると知りながら、それを自分に対して無理に正当化をすることです。
→本当は〇〇をやりたい
→周りの人が反対するから
→その人のいう事やる
→自分にも悪いところがある
→でも相手のほうが
→相手が悪い。
→小さいミスをした
→でもミスがバレたら面倒くさい
→何もなかったと言う
このように最初の本心を何らかの過程によって最終的に嘘のほうを信じたいる状態のことを自分に嘘をつくと言います。そして、これは慣れてくると嘘のほうが本当のように感じ始める現象でこの現象は思ったよりも誰しも抱えている心理的課題でもあります。
自分に嘘をつき続けるとどうなるのか?
では、自分に嘘をつき続けそれが大きくなるとどうなっていくのでしょうか?それは以下の通りです。
過度な無意識のストレス
自分が本来やりたい事やしたい事を抑え込んだり、苛立ちを感じていたりするのに誤魔化しているという心理状態は、笑いたいのに笑ってはダメ・悲しんでいるのに悲しんではダメ。と同じようにストレスになります。
本人の自覚がなくストレスになるため自分に嘘をつけばつくほどストレスをためてしまいます。
一貫性のない行動
そもそも人は自分の願望を抑えることはできないものです。そのため、口では、その場では抑えても行動で必ず現れることになります。
好きな人に合わせて「自然好きですよ!」と言っておきながら実際に付き合ったら完全陰キャだったなど。
これは結構大げさな例ですがもっと小さなレベルでこれはよくおこる相手に対する嘘になり人間関係を破壊させることにつながります。
自己を認識する力の低下
そして、自分に嘘をつくようになった人は最初は「本当はこう思ってる」「本当はこうしたい」という自覚があるのですが嘘をつきすぎると自覚がなくなるのです。
「本当は自分はどうしたいのか?」「どう思っているのか?」よりもその場にどう合わせるのか?嫌われないようにするか?小手先のもので誤魔化せばいいか?
を重要視しすぎてどんどん自分自信が何を考え何を感じ何を求めているのか?がわからなくなってしまうのです。
欲望を満たす悪習慣
しかし、、、本人は認識できないだけで無意識的には本音は存在するのです。
そのため、自分に嘘をつくのがうまくなればなるほど、自分が本来「したいやりたい」と思っている事をしなくなり、欲望を抑えるようになります。
たとえそうなっても無意識的にもっている欲望は消えるわけではありません。そこからくるストレスと欲望を“ギャンブル・酒・無駄な金遣い”で発散しようとする悪習慣がつきやすくなるのです。
隠れた攻撃性
そして、それは悪習慣だけにとどまらず自分の思い通りにならないときに怒りの感情が抑えられず攻撃的になります。
これは、自分のやりたい事やしたい事や思っている事を我慢をしてまで、望んだ結果がついてこない状態があるからです。
本来、自分がしたいと思ってしたこと。
やりたいと思ってやったこと。
ならば自己責任をとりやすくなるのですが、どこかでストレスを我慢をしている感覚が残っているからこそ・・それが攻撃性に変わってしまうのです。
そして更に問題なのが・・
他者依存・環境依存
自分に嘘をつくようになると、自分の意思で何かを決めて何かを選ぶことができなくなってしまいます。
誰かの言うことをきこうとしたり・・・リスク・責任をおうことをしたくなくなり・・・流れされるがままに何かを選んだりしてしまうのです。
自ら選ぶ。
というスキルが異常に低下をしてしまうため他者依存・環境依存から抜け出せなくなるのです。
自分に嘘をつく癖ができていると、どれだけ自分がやりたい事ができても目指すものがあったとしても・・解決したい問題があったとしても・・結局それが実現することは難しいのです。
自分で考え決めることができないわけですから。
なぜ、自分に嘘をついてしまうのか?
では、なぜ私たち人間は自分自身に嘘をついてしまうのでしょうか?その答えはシンプルで人は自分の脳みその中でおこっていることを視覚化できないからです。
だから非常にわかりにくい。
あなたにとっては周りに合わせて本当は思っていないことを言ったとしても・・・それはあなたにとっては理由がありますよね。
しかし、それに慣れていくと「そういうもんなんだ。」
と思って、段々自分自身の動機を意識しなくなってしまうのです。しかし、もしこの思考プロセスの中で「自分はどう思っているのか?」という一言を自問自答するだけでも自分が嘘をついているかどうかはわかるのですが・・・それがなかなか難しいのです。
では具体的になぜ?人は自分に嘘をついてしまうのでしょうか?その代表的な理由を〇つ紹介していきましょう。
無知
自分に嘘をついてしまう人であるほど、ネガティブなフィードバックにたいして対処ができない可能性が高いです。自分の求めているものや手にしたいもの、実現いしたいことを実現するためには無知では絶対に達成できません。
現実否定
何らかの失敗やミスが自分が原因ではないという否定。耐えがたい病気の診断などを「起こっていない」という否定。自分が努力をしなかったから結果が出なかったことに対し「才能がない」でおさめた否定。などなどは心理的な防御です。自分が悪くないということを主張をすることによって自分を責めなくてもよくしようとします。
自信過剰
自信過剰な人であるほど、自分は祝福され他の人に好かれ能力があるということを思い込みたいと思っています。例えば大体のドライバーの90%以上がドライビングテクニックが平均を上回っていると考えていると言われています。しかし、この自信過剰状態になると非現実的な楽観主義になり結果的に自分に嘘をついてしまう事になる可能性が高くなるのです。
ハンディ―キャップ
これは自身感情の反対で、自分の本当の能力に自信がないがために能力のあると周囲に言われたとしてもそれを避けようとするのです。周囲に論理的に認められても受け取れず、自分には何も才能や能力もないと事実を認めないのです。これも一種の嘘になりえます。
どう見られるか気になる
人は自分が他人に好意的に見られることを好みますが、そういった社会的価値は他人であるほど確認する事ができません。そのため、なんとか自分をよく見せられないかを考えてあらゆる手を使います。例えば、SNS不幸に見せるプロフィール写真やキラキラ演出など自分を少しでも注目させようと本当の自分を隠すのです。
これらの原因で人は自分に嘘をついてしまうのです。
注意があります。
とここまで自分に嘘をつくとはどういう現象なのか?どんな問題がおこるのか?そしてその原因まで解説をしてきたので気をつければある程度対策はできると思います。
ただ、自分自身に嘘をつかない。
というのは実は結構難しいです・・なぜなら、人は知らず知らずのうちに周りに影響されたり流されたり嫌われないがために、避けられないがために嫌な事もやったりしますよね。
そこで自分で気づいていればいいんです。
「あぁ、俺は今嘘ついてるなぁ~~~」と。
しかし、相手や状況によって、はたまた生まれ育ちによってそれが自分の意思なのか誰かの意思なのかさえも見失ってしまう時は誰でもありえるんです。
特に忙しくストレスを感じるような環境だと。
だからこそ、定期的に自分自身に問うことをしてください。誰かに嘘をつくことは状況によってはしなければいけない時もありますから嘘をつくのはいいんです。
でも、誰よりも自分にだけは嘘をつかず生きられるようにしていってくださいね。